1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/24 18:46:08 ID:02jNwLdS0


なの「……」

阪本「……」

はかせ「なのー、阪本ーどしたの?」





4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/24 18:50:42 ID:02jNwLdS0


なの「……」

阪本「……」

はかせ「なのぉ?」ウルウル

なの「えっ!?あ!あぁ!はかせ?どうしましたか?」

はかせ「なのがはかせを無視するんだけど!!」

なの「す、すいません。少しぼーっとしてました」

なの(どうしよう…)

阪本「娘…」

なの「は、はい」

阪本「詳しい話は…ガキが寝てからにしよう」ヒソヒソ




6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/24 18:55:17 ID:02jNwLdS0




阪本「……」

なの「……」

阪本「…ガキは寝たか?」

なの「…はい」

阪本「……」

なの「……」

なの「きょ、今日のことは」

阪本「ガキにはいうな」

なの「え、でも…」

阪本「…駄目だ」

なの「……」




9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/24 19:06:34 ID:02jNwLdS0


阪本「…問題はガキが自分をロボットだと自覚しているのかどうかだ」

なの「……」

阪本「それがわからない以上…俺達からは何も言えない」

なの「はかせはきっと…自覚していないと思います」

阪本「はぁ……俺もそう思う」

なの「……」

阪本「……」」




10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/24 19:09:47 ID:02jNwLdS0


なの「ある日……突然、自分がロボであると知らされたら…」

なの「一体…どういう気持になるのでしょうか」

阪本「……」

阪本「そりゃぁ…悲しいに決まってるだろ…」

阪本「今まで人間として生きてきたんだからな」

なの「……」

なの「でも!まだロボって決まったわけでもないですよね?」




12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/24 19:12:47 ID:02jNwLdS0


阪本「じゃぁ、ガキの部屋の棚にあったあの設計図は何なんだよ?」

なの「……」

阪本「あそこに書かれてたのはどう見ても!ガキだったじゃねぇか!」

なの「多分、似顔絵ですよ……ただの落書き帳と言うか」

阪本「あの字はガキの字じゃねぇよ!他の誰かが書いたんだよ!」

なの「……」

なの「はかせが…私と同じロボット」ウルウル

なの「これから…私ははかせとどう接すればいいんですかぁ!」ウエーン

阪本「おいおい…なくなよ」アセアセ




13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/24 19:14:57 ID:02jNwLdS0


次の日

なの「はかせー。朝ですよー。起きてくださーい」

はかせ「ううん…」モゾモゾ

はかせ「なのぉ。今日は学校ないのぉ?」

なの「今日は土曜日だから学校はお休みです」

はかせ「えへへ!やった!」

なの「さぁ、朝ごはん食べましょう」ニコッ

はかせ「は~い!」




14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/24 19:17:02 ID:02jNwLdS0


はかせ「あっ」

はかせ「はかせは阪本を起こしてきます」

阪本「Zzz」

はかせ「起きろー。阪本ー」

阪本「ふぁぁ…眠い」ウトウト

阪本(昨日は娘を徹夜で慰めてたからな…)ウトウト

はかせ「阪本ー!朝ごはん」

阪本「はいはい、わかったわかった」トテトテ




16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/24 19:21:59 ID:02jNwLdS0


はかせ「ごちそうさまー」

なの「さて、食器を洗わないと」スタスタ

はかせ「じゃぁ、はかせは何してあそぼーかなー」


なの「」フキフキ

なの「はぁ…」

阪本「元気だせよ。お前がそんなんでどうする」

なの「すいません…。やっぱり何かどこか悲しくて」

阪本「俺達は今まで通りでいればいいんだよ」

阪本「ガキが人間だろうがロボットだろうが関係ない。そうだろ?」

なの「そうですね。そうですよね!」ゴシゴシ




18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/24 19:25:50 ID:02jNwLdS0


はかせ「なのなのー」

なの「なんですかぁ?はかせ」ニコッ

はかせ「じゃぁん!なのを描きました!」

なの「上手ですね!はかせ!」

はかせ「なのにプレゼントします」エヘヘ

なの「ありがとう。はかせ」ニコニコ

はかせ「次は~何描こうかな~」

はかせ「サメかな~♪さめさめ~♪」




20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/24 19:28:00 ID:02jNwLdS0




なの「」ペラッ

阪本「また、夜更かしか?」

なの「ちょっと、設計図を見てまして」

阪本「もうそのことは忘れろよ」

なの「やっぱり…」

阪本「?」

なの「最後のページです。見てください」

阪本「ん?このページがどうかしたのか?」




21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/24 19:30:53 ID:02jNwLdS0


なの「ここです。」

なの「○○年、??日完成って書いてるんです」

阪本「おいおい、○○年って何十年も前じゃねぇか」

なの「はい…そうなんです。これはどういうことなんでしょうか」

阪本「完成予定が○○年で実際はもっと遅れたんじゃないか?」

なの「そうですかね」




25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/24 19:34:20 ID:02jNwLdS0


次の日

なの(…本当に完成が遅れただけなんでしょうか?)

はかせ「~♪」

なの(そういえば…私が作られた時から家にははかせ以外誰もいませんでした)

なの(誰がはかせを作ったのかな)

なの「」ボーッ

はかせ「なのー」

なの「は、はい?」

はかせ「お腹すいた」

なの「そうですね。そろそろお昼の時間ですね」




27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/24 19:37:28 ID:02jNwLdS0




阪本「いい加減に夜更かしはやめろよ」

なの「すいません。どうしてもはかせのことが気になって」

なの「この設計図、色々なことが書いてあるんです」

なの「もしかしたら、はかせを作った人が誰なのかわかるかもしれないなって」エヘヘ

阪本「そんなこと知ってどうすんだよ」

なの「……自分でもわかりません」




29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/24 19:40:57 ID:02jNwLdS0


なの「」ペラッ

阪本「Zzz」

なの「」ペラッ

なの「」パタンッ

なの「」ウルウル

阪本「…ん?」ウトウト

なの「」シクシク

阪本「お、おい。どうした?娘」




31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/24 19:45:56 ID:02jNwLdS0


なの「阪本さん…」シクシク

阪本「だから、どうしたんだよ」

なの「設計図に…日記のようなメモがあちらこちらに書いてありまして…」

阪本「日記ねぇ」

なの「書かれているページはバラバラだったのですが」

なの「おそらく、最後の日付だと思われる日記に…」

なの「”心のこりなのは娘のように可愛がったこの子を一人この研究所に置いて行かなければならなかったことだ”」

なの「って……」

阪本「それって」

なの「そうです!何十年も前に書かれたものなんです!!」シクシク

なの「はかせはずっとこの研究所で!!何十年も!!たった一人で生きてきたんです!!」ウエーン




33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/24 19:52:18 ID:02jNwLdS0


阪本「ロボだから…年を取らなかったってか」

なの「寂しかったでしょうね…辛かったでしょうね……はかせ」シクシク

阪本「だから、作ったんだろ」

なの「え?」

阪本「一人が嫌だから寂しい思いをするのがもう嫌だったから」

阪本「東雲なのをつくったんじゃないのか?」

なの「阪本さん」ウルウル

阪本「前にも言ったが、ガキがロボだろうが人間だろうが関係ない」

阪本「お前は自分の使命を全うしろ」

阪本「ガキに寂しい思いをさせ」

なの「阪本さん!」ギュゥッ

阪本「のわっ!!おい!こら!まだ話の」

なの「ありがとうございます!阪本さん!」ウエーン




34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/24 19:54:25 ID:02jNwLdS0


次の日

なの「ただいまー!」

はかせ「なのー!おかえりー!」

なの「突然ですが!はかせ!ここでクイズです!」

はかせ「え!なになに!?」キラキラ

なの「今日の晩御飯はなんでしょう!」

はかせ「えっとねぇ!オムライス!」

なの「ぶっぶー」

はかせ「えええ」




35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/24 19:59:16 ID:02jNwLdS0


なの「正解はカレーライスでした!」ニコッ

はかせ「カレー!!」

なの「それじゃぁ、不正解だったはかせには罰ゲームをしてもらいましょう」

はかせ「罰ゲームやだー」

なの「はかせにはカレーライスを作るお手伝いをしてもらいます!」ニコッ

はかせ「はかせもカレー作るの!?」キラキラ

なの「はい!2人で作りましょう!」

はかせ「いえ~い!!」

阪本「なんだか、賑やかだな」

はかせ「あ、阪本おかえり~。今日の晩御飯はねぇ!!はかせが作ります!」

阪本「なっ!?」

なの「えへへ、違います。はかせにはお手伝いしもらうんです♪」

はかせ「お~な~べ~コートコトー♪」

なの「今日の晩御飯~カレーライス♪」

東雲家は今日も平和であった          おわり







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