1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/07 15:23:36 ID:hr2FW4H00


P「ようやく家に帰れた…」

P「3日ぶりかな…はは、まだましな方か。とは言えもう深夜1:30、明日は4:30起き5時出社…」

P「ここ1年で家に帰れたのは一ヶ月分もないんじゃないか…?」

P「アイドル達が売れっ子になったのは素直に嬉しい。しかし超売れっ子アイドル9人を俺一人でずっと受け持ちつづけるとなると…」

P「………疲れた」




引用元:P「………疲れた」

引用元:P「…………疲れた」

9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/07 15:30:03 ID:hr2FW4H00


P「しかしそのことを社長に相談してみても、みんな俺じゃないとアイドルを続けたくないの一点張りらしく…」

P「なんとか頑張ってくれたまえの声しか返ってこない…」

P「まあ売れる前からあいつらのことのみ考えて仕事をしてきたからな。阿吽の呼吸で動ける部分もあるからあいつらも離れたがらないんだろう」

P「もちろんずっと一緒にやってきたんだ。信頼されてるってこともあるとは思うが」




18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/07 15:36:39 ID:hr2FW4H00


ピピピピッ

P「…!」

P「はいもしもし!765プロの○○です!」

P「あ、ブーブーエステレビのXXさん!先日はどうもありがとうごさいます!」

P「えっ、この前の特番の評判が良かった?いえあの企画が素晴らしかったんですよ!でもありがとうございます!」

P「えっ、あの特番の第2回を企画して下さるんですか?ありがとうございます!あいつらも喜びます!」

P「はいっはいっ、ありがとうございます!はいっではおやすみなさい失礼します!」プツッ

P「…………」

P「ははっ………また大仕事だ嬉しいな」




24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/07 15:41:43 ID:hr2FW4H00


P「これはまだ詳細は決まってないとはいえとりあえず企画の大まかな流れは起こしておかないとな…」

P「前回は少し失敗してしまった部分もある、そこら辺を繰り返すのはまずい」

P「まあとりあえず前の企画をなぞってプラン組めばいいからまだ楽な方だな…」

P「今1:43分……3時までには終わらせて風呂に入れれば…大丈夫かな」




28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/07 15:44:08 ID:hr2FW4H00


P「ふぅ……なんとか形にはなったな。明日朝一で仕上げ直そう」

P「3:10分か…風呂は……朝シャワー浴びればいいか…」

P「…寝よう」




34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/07 15:50:38 ID:hr2FW4H00


ピピピピッミキダヨッハニーオキテッオキナイトー?

P「ん?んー………」ポチッ

P「……………あー……朝か」

P「ミキってことは今日は土曜か……」

P「去年の勤労感謝の日にアイドル達から貰ったこの音声付き目覚ましは効くな……一発で仕事モードになる」

P「んっ、んー………朝飯……あ、昨日買って帰るの忘れてた……まあ行きがけにカロリーメイトでも買うか、それよりシャワーだな…」




36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/07 15:55:37 ID:hr2FW4H00


アリガトウゴザイマシター

P「うーん、少しコンビニに時間かけ過ぎたな、フェアリー籤があったから出来栄えを確かめてしまった」

P「しかしこういうのはもう俺の頭を超えて動いてるな、音無さんかな」

P「おっとまずいまずい、5時を少し超えるかな」

P「時間厳守が出来ない奴に仕事は回って来ないからな……走るか」




46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/07 16:21:27 ID:hr2FW4H00


P「おはようございます!」ガチャ

P「…………」

P「おっと今日は音無さん遅番で11時からだったな」

P「んじゃ今日の予定はっと……」ペラペラ

P「5:00貴音のメインドラマ『銀髪探偵食い姫~幸せは月盤の上に~』のスケジュール調整第2次詰め。5:30この前の春香の水着撮影してくれたところに礼状と次回企画の打診。
6:00『やよいの幼稚園先生!』の台本とルビ振り、あとやよいがくる前に軽く掃除しとかないと。6:30真美の雑誌撮影の企画作りと電話調整。
7:00雪歩真のチョコCM撮影の内容を頭に詰め込んどく。7:30美希のオニギリ作り、今日はタラコじゃなきゃヤなのとか言ってたな…。
8:00雪歩真出勤、CM撮影の為△△スタジオに送る。9:00帰社、響の南国ロケの4次企画書作り。9:30千早のボイスレッスンに付き添う、今度のCD音源の選択。
11:00ブジテレビに、○×さんと「生とも」のゲスト調整。やっぱりメープルは美味いな…」モグモグ

……


……



P「……21:30今度のCMの構想作りの為の買物、とりあえず発砲スチロールとカッターだな。
22:00貴音を△×スタジオに迎えに行き途中まで送る。22:30帰社、残ってる奴を送る。23:30帰社、テレ夜の歌番組企画第5次詰め。
0:00明日の予定組みと今日の諸々の雑務残り……こんなもんか。ポテト味も以外と美味いんだよな」モグモグ

P「あ、そうそう昨日の特番企画の一次詰めもまずやらんとな」




58: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/07 16:33:30 ID:hr2FW4H00


____7:50

P「んっと、オニギリはこんなもんか。うへー美味そう。でも美希の分しか材料ないしなぁ」

P「まぁまだ腹は減ってないし時間もないしな」

真「プロデューサーおはようございまーす!」ガチャ

雪歩「お、おはようございますぅプロデューサー」

P「おう、おはよう!5分前行動感心感心」

真「へへー、昨日も23:00まで仕事でしたけど、朝になったらへっちゃらですよ!」

雪歩「はい、私も昨日は22:00まで仕事あったけど頑張って起きてきました」




70: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/07 16:46:37 ID:hr2FW4H00


P「おう!さすがだな!」ニコッ

P「…(そうなのだ、彼女達は紛れもなく超売れっ子で連日朝から夜までの仕事と移動も珍しくない。まだ若いのにこのハードスケジュールは本当に大変だと思う)」

P「…(しかし、しかしだ。これだけ売れっ子のどのアイドル達と比べても………俺の方が間違いなく忙しいと断言できる)」

P「(…業界人は仕事があることをありがたく思え、仕事があるうちが華とは言うし、その通りだとも思うが……)」

P「…(この世にスーパー売れっ子アイドルより忙しい人間はいったいどれくらいいるんだろう…)」

P「(…いや、そんなことを考えてもしょうがないか)」

真「あれ?プロデューサーどうかしたんですか?」

P「ああいや、少し今日のCMの考え事をな。あのクランキーチョコのCMなんてお前達やるじゃないか。大きな仕事だ。頑張ろう!…とは言え2人には言うまでないか」ニコッ

真「はいっ、まっかせてください!」ヘヘー

雪歩「はい、頑張ります!」ギュッ

P「真は従来のベーシックなタイプで雪歩は新しく出るホワイトチョコの担当だからな、細かい所は移動中これに目を通しておいてくれ」




76: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/07 16:52:58 ID:hr2FW4H00


P「よし、少し早いけどもう出るか?」

真「そうですね、大丈夫ですよ」

雪歩「あ、あのう…」

P「ん?どうした雪歩?」

雪歩「き、昨日の撮影でスタッフさんに良いお茶を頂いたので良かったら飲んでくれませんか?」

P「お、それはありがたいな是非飲みたいよ」ニコッ

P「けど雪歩もスタッフさんと打ち解けるのが上手くなってきたよなぁ」

真「そうなんですよ!雪歩最近ふんわかさに磨きがかかったっていうか…僕より早くスタッフさんと仲良くなってたりするんだもんなー」ウンウン

雪歩「い、いえそんなこと…それに男のスタッフさんはまだ怖いですし…」

P「いやいや、アイドル始める前の雪歩と比べたら本当に成長してるぞ!そのお茶が何よりの証拠じゃないか」




79: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/07 17:00:47 ID:hr2FW4H00


雪歩「け、けど………いえ、そうですね、ありがとうございますぅ…!」

雪歩「それとはいどうぞプロデューサー、お茶です。真ちゃんもはい」コトッ

P「おっありがとう。……ズズッ、あー、美味い……沁みる…」

真「あははもう、プロデューサー!おじさんみたいですよ!あーでも本当美味しい」

雪歩「えへへ良かった…うんっ、本当美味しいねこのお茶っぱ」

P「お茶っぱも良いものなんだろうが雪歩の淹れ方が上手いんだよなぁ。同じ葉っぱで俺が淹れてもこの味にはならん」

雪歩「え、えへへ……ありがとうございます」

P「おっもう時間ないな、みんな出るぞ」ゴクッ

雪歩真「「はーい」」




90: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/07 17:23:12 ID:hr2FW4H00


P「お疲れ様です!」ガチャ

やよい「おかえりなさーい!」

響「あっおかえりープロデューサー!待ってたんだぞ!」

P「おう、やよい響おはよう。どうした響?」

響「えへへプロデューサー!ほら、見てこれ!」

P「ん?ボードと…ウェットスーツか…?」

響「うん!あとダイビング一式!」

響「この前のスポーツ番組の賞金の50万円ですっごい良い奴買っちゃったんだー!」

やよい「すごいかっこいいですー!」

P「うん、確かにかっこいいな!色合いもオシャレだ。でもわざわざ事務所にこんな大荷物を持ってくることはなかったんじゃないのか?」

響「いいの!プロデューサーに見せたかったの!それに今日今度の南国ロケの企画作りでしょ?それもあるからいいかなって」

P「何がいいかななんだ…でも響の雰囲気にぴったりだし今度のロケもこれ使うか。向こうさんもロケ費が浮くから喜んでくれるだろう」

P「しかし50万とは良い買物だな…」

響「いいの!ずっと自分のが欲しかったんだもーん!」




100: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/07 17:33:20 ID:hr2FW4H00


P「(…そうだ。アイドル達はこういう賞金系を含めなくても凄まじく高給取りなのだ。)」

P「(ここの方針がアイドルは歩合制と言うこともあるが、一番貰ってないアイドルでも俺の10倍は軽く貰っている)」

P「(運動が強いアイドルや歌、クイズが得意なアイドルは賞金商品も含めてさらにドンだ)」

P「(…俺より一回りも年下の女の子達の方が俺よりずっと稼いでいて……その手伝いを俺は馬車馬のように働きながらしているのだ…)」

P「(…もちろん彼女達の凄まじい努力と才能が無ければ彼女らのへ対価も、そもそもの俺への給料も、無いということは頭ではわかっている。わかっているが…)」

P「(…それでも)」

P「(いや、彼女達のおかげで今の俺がいる。考えたってしょうがないことは考えても無駄だ…)」




122: ほ、補足説明なんかじゃないんだからねっ! 2013/12/07 18:01:43 ID:hr2FW4H00


響「やよいも今度一緒に潜ろうなー!」

やよい「はいっ、是非!いっぱい潜っていっぱいお魚さん捕まえたいですー!」

やよい「わたしも思い切ってウェットスーツだけでも買っちゃおうかなー」

響「おっいいなそれ!お揃いにしよう!お揃い!」

キャッキャッ

P「(やよいも成長したなぁ…。そういえばこの前のタレント料理大会で優勝してたか。あの賞金は30万だったかな…)」

P「(まあ、その賞金もそのまま彼女らに入るわけではないが…)」

P「(確か何割かと税金分は引いて返している。それでも他事務所と比べて大きな割合であることは確かだが。社長曰くほぼ無名の事務所の頃から付き合ってくれた彼女達へのお礼の一部らしい。それとこういうのが良好なモチベーションになって良い仕事に繋がるとも言っていたな)」




124: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/07 18:07:14 ID:hr2FW4H00


P「………ふぅ」

P「(…もちろん俺も同世代の平均と比べたら貰ってる方だとは思う。それでも今のところうちのプロデューサー業は基本給がベースだ。+歩合ももちろん出てるが基本給の部分の色が強い。)」

P「(はじめの基本給と比べたら破格と言っていい程上がってはいる…)」

P「(それに何度か受け持ちアイドルの負担を減らす相談に行った時に上げてはくれたしな…)」

P「(しかし相談の度に給上げをせがんでいるに思うのではないかと、かえって萎縮して相談しずらくなったのも事実だけどな…)」

P「(それに日に睡眠食事時間も含めて6時間も自分の時間があればいい方なこの生活で、金があっても使う暇も予定も相手もないしな)」

P「(なのにアイドルの給料に何かを感じるなんて…はは、我ながら矛盾してるな)」

P「(相手と言えば……この前抜いたのいつだったかな…風俗にでも、と思うが時間がない…一回1時間とか正気かどうか疑ってしまう)」

P「(使い道のない金を稼いで…その使い道もない金に対して嫉妬して…その金で息抜きもせずにまた使い道のない金を稼ぐ日々…)」

P「(いかんいかんまた余計な思考を…)」




129: ミス 2013/12/07 18:10:55 ID:hr2FW4H00


P「………ふぅ」

P「(…もちろん俺も同世代の平均と比べたら貰ってる方だとは思う。それでも今のところうちのプロデューサー業は基本給がベースだ。+歩合ももちろん出てるが基本給の部分の色が強い。)」

P「(はじめの基本給と比べたら破格と言っていい程上がってはいる…)」

P「(それに何度か受け持ちアイドルの負担を減らす相談に行った時に上げてはくれたしな…)」

P「(しかし相談の度に給上げをせがんでいるように思うのではないかと、かえって萎縮して相談しづらくなったのも事実だけどな…)」

P「(それに日に睡眠食事時間も含めて6時間も自分の時間があればいい方なこの生活だ……金があっても使う暇も相手も予定もない)」

P「(なのにアイドルの給料に何かを感じるなんて…はは、我ながら矛盾してるな)」

P「(相手と言えば……この前抜いたのいつだったかな…風俗にでも、と思うが時間がない…一回1時間とか正気かどうか疑ってしまう)」

P「(使い道のない金を稼いで…その使い道もない金に対して嫉妬して…その金で息抜きもせずにまた使い道のない金を稼ぐ日々…)」

P「(いかんいかんまた余計な思考を…)」




145: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/07 18:35:21 ID:hr2FW4H00


P「おっとこんなこと考えてる場合じゃない企画書企画書…」

P「おーい2人とも!やよいはこの台本!響はロケでやりたいことまだあったら考えといてくれ!」カキカキ

やよい響「「はーい!」」





P「ふぅ、こんなもんか…」

千早「お疲れ様です。プロデューサー」

P「うおっ、びっくりした千早か…といくかいつのまに来てたんだ」

千早「挨拶はしたんですけど…集中していらしたたので。一心地つくまで待ってました」

P「そうだったのかすまんな………ってもう9:30か、千早行こう」

千早「はいそのつもりです」

P「よし行ってくる、響は昼タイ、やよいもそのコーナー頑張ってこいよ!」

千早「高槻さん行ってきます!我那覇さんも」

やよい「はーい、プロデューサー千早さん、いってらっしゃい!」

響「プロデューサーいってらっしゃい!千早もボイトレ頑張ってね!」




172: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/07 19:32:39 ID:hr2FW4H00


千早「~~~~♪」

千早「~~~~♪」

千早「~~~♪」

千早「…どうだったでしょうか」

P「うんうん、ばっちりだな。ちょっとアップテンポの曲だから心配だったけどしっかりものにしてる。さすがだな千早」

千早「い、いえプロデューサーがとってきて下さった歌の仕事ですし。本気でものにするのは当たり前です。あ、もちろん他の仕事も本気で取り組んでいますが」

P「うん、千早に手を抜くとかの心配はしてないよ。根を詰めすぎる傾向があるのはちょっと心配だけどな」ニコッ

千早「プ、プロデューサー」

P「冗談冗談。けどさ千早、こういう歌のトレーニングとか評価は俺じゃなくてもっと専門のトレーナーとかに見てもらった方がいいんじゃないか?」




176: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/07 19:39:13 ID:hr2FW4H00


千早「いえ、それは大丈夫です。私の歌の良し悪しはプロデューサーが一番良く理解してくれています」

P「そ、そうかな。でもどうしたって俺は歌のプロではな「それに歌のレッスンの日にちゃんとプロの方にも見てもらっていますしこのままで問題ありません」」

P「そ、そうだな」

千早「はい」

P「あ、あっ、そうだ。来春の月9に使われる予定の新曲のデモテープがあるんだ」

P「いくつかあるからその中から気に入ったものを選んで貰いたいらしい。その上で詩をつけるってさ」

P「ほらこれ、ちょっと聞いて見てくれ」

千早「本当ですかプロデューサー!」パァッ

千早「ちょっと聞いてきます!」




180: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/07 19:51:56 ID:hr2FW4H00


P「(…アイドル達はあらゆる自分を高めるための努力を続けている。)」

P「(しかしそれが最高効率でない場合が多々ある)」

P「(例えば今の千早のような場合、俺が見るより専門のプロが見た方が効率がいいのは明らかだ)」

P「(俺はプロデューサーであって個々のスキルの専門家ではないからな)」

P「(今の彼女達になら一流どころのトレーナー、アシスタント、スタッフよりどりみどりで付けられる)」

P「(別にこれらの方たちを付けられて嫌がるということはない、むしろ喜んでいることの方が多い。そりゃ一流だもんな当たり前だ)」

P「(ただ俺が外れる可能性があるものを凄く嫌がる傾向がある)」

P「(そして問題はこれは別に千早に限った話ではないということだ)」




187: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/07 20:04:39 ID:hr2FW4H00


P「(…彼女達は)」

千早「プロデューサー!」バンッ

P「お、おうどうだった?」

千早「はいっ、この2番のテープのサビの部分がすごくいいです。豊かで暖かくて…」

P「ああ、2番のか。確かにあれはサビに迫力があって良かったな。伴奏からの流れも耳に残りやすかった」

P「よし、なら2番ということで先方には伝えておく」

千早「はいっお願いします!」

P「おっともうこんな時間かそろそろ出ないと。千早はこの後トレーニングと14:00からこの下で雑誌の撮影な」

千早「はいっ」

P「まだ本決まりじゃないけどこのデモテープ渡しとくから時間ある時に意識して聞いといてくれ。よしそれじゃあ行ってくる」

千早「はいっありがとうございます。それと…いってらっしゃい」フリフリ




203: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/07 20:25:04 ID:hr2FW4H00


____ブジテレビ

P「あっ○×さん!おはようございます!お疲れ様です!」

○×「おはようPさん、それじゃこっちの会議室で」

P「はいっ」

○×「さっそくだけど再来週の火曜のテレフォンゲストに天海春香さんと言うことで大丈夫かな?」

P「はい大丈夫です。その日は天海10時から14まではブジに居させておきます」

○×「うんうん助かるよ、何か話せるネタとかある?出来れば新鮮なのがいいんだけど」

P「はい!天海は~~~」

○×「~~~」

P「~~~」




210: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/07 20:36:13 ID:hr2FW4H00


○×「うん、こんなもんかな。Pさんは仕事が早くて助かるよ。またよろしくね」

P「いえ恐縮ですっ、こちらこそまたよろしくお願いします!」

○×「うん、そうだ今度うちの部長と飲むんだけど一緒にどう?テレフォンの事前打ち合わせも兼ねてさ。来週の火曜なんだけど…」

P「はいっ火曜ですね!是非お願いします!(火曜……あー久々に8時には帰れるスケジュールだった気がするが、まあ巻いて仕事終わらせれば大丈夫か…)楽しみです!」

○×「うんうん、Pさんは元気があっていいね部長もきっと気にいるよ。よし火曜は飲み明かそう!」

P「はいっ!」

○×「おっとそろそろ時間だね。これ天海さんにお土産。○天堂のチーズケーキ。美味しいんだよこれがまた。それじゃあ細かいところはまた追って連絡するね」

P「わざわざありがとうございます。天海は甘いものに目がないので絶対喜びます。飲み会の方もよろしくお願いします!それでは失礼します!」ガバッ

○×「うんうん、それじゃあまたね」フリフリ




225: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/07 20:58:21 ID:hr2FW4H00


P「ふぅ、この後は事務所戻って真美美希と合流、その後○○ビルに送迎か…」

???「プーロデューサーさーん、だーれだ?」

P「うわっ、その声は春香か?」

春香「はーいだーいせいかい!どうしたんですか?こんなところで。あ、私のお迎えですか?今日は自力のはずだった気が…」

P「あっ、そうか春香今日ドッキリ番組の雛壇収録でブジか。俺は今度のお前のテレフォンの打ち合わせ」

P「丁度良かった、これディレクターの○×さんから」




226: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/07 21:03:59 ID:hr2FW4H00


春香「うわーいいんですか?ありがとうございます!って文天堂のケーキじゃないですか!これ食べてみたかったんですよー」

P「ははっ今度○×さんにあったら直接お礼を言ってくれ、必ずな」

春香「はいっ任せて下さい!あっそうだ聞いて下さいよ、今日の収録がまた可笑しくって…」

P「おっとすまん、ちょっともう時間がないんだ。悪いけどメールか電話で後で聞かせてくれ」

春香「ちぇっ、はーい。」

春香「……なーんて。でもメールしておくんで後で暇な時にでも返して下さいね?」

P「本当すまんな。それじゃ事務所戻ってくる」

春香「はいっいってらっしゃい、プロデューサーさん!」




235: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/07 21:17:32 ID:hr2FW4H00


___駐車場

P「ハァハァ……さて戻るか」ガチャバタンッ

P「その前にメールチェックメールチェック………12件」

P「仕事関連は4件か…って春香早いなもうメール来てる」

P「しかし時間もないしな…」

P「信号待ちにでも一件一件返してくか」

P「フウ…………」キュルキュルキュルキュルヴォン





254: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/07 21:58:28 ID:hr2FW4H00


P「ははっ春香の奴いい経験になったな」ポチポチ

P「次はゲストじゃなくドッキリかけられる役で出演交渉してみよう。いや春香ならドッキリのドッキリの方が面白いかな?」ポチポチ

P「まあ今日は後で礼状っと」ポチポチ

P「ん、おっと赤信号か」

ドンッ




261: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/07 22:03:58 ID:hr2FW4H00


P「…………」

P「あー…いたっ………」

P「何が…起きたんだ…?」

P「……あー後ろにぶつかられたのか」

P「まあギリギリ変わり際いけるかどうかってタイミングでのブレーキだったしなぁ……いつもならさっさと通り抜けてたはずだな…………あー腕いたっ」




271: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/07 22:12:15 ID:hr2FW4H00


「すみません、すみません!」

P「…あっ大丈夫でしたか?」

「はいっ、こちらは…その大丈夫ですか?すみませんこちらの不注意で信号を余りよく見ていなくて…」

P「あー大丈夫ですよ、頭と左腕をちょっと打っただけなんで(あー左腕で携帯持ってて良かった、クッションになったみたいだな。右手が使えるし助かった)」

P「いえ、こちらもブレーキのタイミングが悪くて申し訳ありません」

「えっ、それは大丈夫なんですか?」

P「たんこぶと悪くて捻挫くらいですし全然。それより保険会社と警察を呼びましょうちょっと時間が余りないので…」

「そうですね、本当に申し訳ない」




284: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/07 22:25:55 ID:hr2FW4H00


P「ふぅ……(結局お互いに過失ありということと車と体の被害も軽微ということでお互いに賠償なしということで落ち着いた)」

P「(本来は後ろからの追突だし向こうが微妙に過失が大きいみたいだったけど、そもそも時間が無かったしこんな問題を余り大きくさせたくはなかったしな。)」

P「(向こうもそれは同意見だったらしい。当たり前か)

P「(向こうは怪我させた分少なくともこちらが多く払わせてくれと言ってくれたが、こちらも悪いの一点張りで頷いてくれた。警察も事が済んだらすぐに拘束解いてくれたし思ったよりはあっさりしてたな)」

P「(こういうのも示談って言うのかな、わからん。それより3時間くらい掛かっちゃったな…律子にみんなの送迎は任せたとは言え後々のことを考えると時間が足りない、すぐに戻ろう)」

P「(しかし今後もしこれより大きな事故を起こしてみろ、みんなの足を引っ張ることになる…もっと気を引き締めて頑張らなきゃな…)」

P「(しかし車が使えないのは痛いな、タクシー使うか…)」




297: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/07 22:36:51 ID:hr2FW4H00


___タクシー内

P「(しかし今日の予定が全てずれ込んだのが一番痛いな、律子も忙しく働いてるのに本当悪いことしちゃったな)」カリカリ

P「(ああくそっ…左手使いづらい…病院は…ダメだこの後貴音の演技指導がある。あいつこの舞台にすごく思いを込めてたしな…俺も力付けてやりたい)」

P「(その後も雪歩のインタビューの付き添い…今日に限ってインタビュアーが男のなんだもんな、これも外せないわ)」

P「(その後は事務所で企画書作り8本…左手のロス時間分、ここを抜かすわけにはいかない…)」

P「(うーん、どうしようか、まあ捻挫くらい大丈夫か)」

運転手「はいっ、着いたよー。5600円ね」

P「はいこれっ、あと領収書765プロでお願いします」




326: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/07 23:07:51 ID:hr2FW4H00


P「お疲れ様です!」ガチャ

貴音「あなた様っ!」タタッ
小鳥「プロデューサーさん!大丈夫ですか?!」
美希「ハニー!大丈夫なの!?」
真美「兄ちゃん!怪我はっ!?」

P「お、おいどうしたんだ大げさな…怪我は問題ない、頭と左腕をちょっと打っただけだ。というか音無さんまで…」

P「と言うか美希、真美お前ら仕事は。今○○ビルのはずだろう」

美希「だって…ハニーが心配で」

真美「そうだよ!」

P「大丈夫だと電話で伝えただろう。律子は…今は竜宮の握手会の時間か……お前らが聞かなかっただけか」

P「いいか、お前らはプロだ。プロたるもの何があろうと全力で仕事をこなせ。自分の気分体調もろもろ全て自分で管理しろ」

P「今すぐ仕事へ行け。これ以上仕事を増やすな」

美希「ハニー……」




328: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/07 23:12:41 ID:hr2FW4H00


貴音「…………」ツカツカ

P「貴音、これからあの舞台の調整だ。先に下で準備しててくれ」

貴音「…………」パンッ

P「…………えっ」




342: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/07 23:23:32 ID:hr2FW4H00


貴音「あなた様、あなた様がわたくし達のために身を粉にして下さっているのはわかりますし、本当に感謝もしております」

貴音「だからこそ、わたくし達はいつもあなた様のことを考え心配しているのです。」

貴音「美希も真美もあなた様のことを思う余りにこのような行動に出てしまったのです。わたくしも他のみなだって2人の状況なら同じことしたでしょう。確かにそれはプロとして失格だと思います。」

貴音「でも………心配で心配で何も手に付かないくらい、心配だったのです」

貴音「それが…………」

貴音「それが家族と言うものでしょう…」

貴音「………」

貴音「……申し訳ありません、頭を打ったとのことなので加減はしましたが、何より上司の頬をはたくなど無礼千万。この処遇は如何様にも…」




480: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/08 00:40:31 ID:E0WiI4dW0


P「はは…はははは…」

美希「ハ、ハニー?貴音がハニーにとどめを刺しちゃったの!!?」

貴音「ふぇっ そのようなはずは… できる限り脳に振動が行かぬ様にはたいたつもりで」オロオロ

真美「お姫ちん! なにげにプロのヒットマンっぽいこと言ってるYO!」

P「い、いや、ごめんな?事故って負った怪我よりも、貴音に打たれた頬の方が…ずっしりと俺に効いてさ…」

貴音「怪我?そういえば貴方様、左手をなぜ背中に回して…まさか!」

P「あ、いや…なんでも…うわ!美希!背中に胸が!!!!」

美希「当ててるの!真美、ハニーの左手!!!」

真美「ブ・ラジャー!え…これ…とっても大きい…」

貴音「あ、貴方様!そそそ、その腕は!!!」




495: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/08 00:49:16 ID:E0WiI4dW0


P「い、いやぁ…そのうち痛みが引くかなぁって…」

小鳥「もしもし、765プロです!救急車を一台」

P「おお、音無さん!駄目です!できれば大事にはしたく」

貴音「貴方様!」美希「ハニー!」真美「にーちゃ!」

バタン!

社長「キミィ!」

P「しゃしゃしゃ、社長!!?いつからそこに!!」

社長「ずっと社長室にいたさぁ!すまんなP君…私は君に甘えすぎていた…いや、自分自身にも…」

P「い、いえ、これは自分が好きでやってきた事ですから…それに自分の不注意で起こしてしまった

貴音「まだおっしゃるのですか!」平手用意

P「ヒイッ」




528: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/08 01:14:16 ID:E0WiI4dW0


美希「ハニー…ミキ達はハニーにここまで連れてきて貰ったの…」

P「う、うん…」

真美「真美達ってばまだまだ頼りない?にーちゃんの育てた自信作なんだよ?」

P「だ、だけど、今俺が抜けたら」

貴音「問題ありません」

P「え…そんな…」

貴音「『今の』貴方様に…でございます。そのように弱っている貴方様が、我々の隣で共に歩んでいけるのでしょうか?」

貴音「私達は少々甘えすぎておりました…貴方様という特別な存在に…片時も離れたく無いのは事実でございます」

美希「離れたくないの…」

P「美希…は…そろそろ離れてくれ」

貴音「しかし…しかし!高木殿!」

社長「ふ、ふむ!あいわかった!音無君!」

小鳥「あいピヨ!」ピ・ヒ・゚ヨ

P(そして俺は…双海病院へと強制入院する事となった)




543: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/08 01:25:30 ID:E0WiI4dW0


P「不思議だ…世界はこんなにも…」

やよい「うっうー!プロデューサー!お料理の番組で貰った賞金でこんなの買っちゃいました!」

P「高級マッサージ機?またずいぶんと思い切った買い物をしたな…仕事の疲れが抜けないのか?」

やよい「疲れていたのはプロデューサーさんです!退院したらた~くさん使ってくださいね!」

P「ちょ、ちょっとまて…まさか俺の為に…あれほど金は計画的に使えと」

響「プロデューサー!プロデューサー!見て見て!ここの海、沖縄に負けないくらいとってもきれいだよな!」

P「ああ…きれいな砂浜だし、癒されそうだ…」

響「だよね~!楽しみだな!」

P「え、今お前なんて」




552: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/08 01:40:29 ID:E0WiI4dW0


春香「プロデューサーさん!この間のブジテレビのお仕事!すっごくうまくいったんですよ!」

P「ああ、みてたよ…本来なら俺も付いててあげたかったんだが、なぜか双海父が退院の許可をくれないんだ…」

亜美「んっふっふ~、にーちゃん、頭が悪いんだからしょうがないYO!」

律子「あなた、それプロデューサー殿に失礼でしょうが!まぁ、これまでの心労の蓄積で過労って診断されちゃったわけですし、
    今はゆっくりと体を休めてください」

真美「そうだYO!それに今は社長と提携事務所の人が真美達のお仕事に付いて来てくれてるし、NO問題だYO!」

春香「プロデューサーさんが今まで築き上げてたもの、私達が壊すわけにはいきませんから!」

P「ああ…そうだな…そうだよな…」ジワッ

春香「それと…前に使ってた車、あれってもう必要ありませんよね?」

P「え?」

真美「んっふ~ふ~!真美はどぎゃーんとなってすぎゅーん!ってのがいいな!」

亜美「え~?亜美はぎゅいーん!と飛んでしゅぱーん!がいいよ!」

P「え、え、何の話?俺の車どうなっちゃうわけ?」




567: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/08 01:54:12 ID:E0WiI4dW0


真「プロデューサー!今日は何が食べたいですか?お寿司!?特上ですか!?」

P「いや病院食でいいよ、毎日そう贅沢な物は食えないし、最近腰回りも気になりだしてさ」

雪歩「ぷぷぷ、プロデューサー…よかったらマッサージを」

P「なんでお前はピンクのナース服を…しかもなんか物騒なもの持ってるし」

雪歩「えっと…お~いローショ P「やめろ!」

貴音「貴方様…左手が使えないと何かと不便では?よろしければ私が」

P「大丈夫だよ、俺には立派な右手が付いてるし…美希、そろそろ離してくれないか?」

美希「やなの!ハニーの残った右手は美希が死守するの!またおいしいおにぎり食べるの!」

P「ギブスで固めてはいるが無事だからね?俺の左腕」

美希「でも…ギブスに『千早なでなで専用』って書かれてるの」

P「い、いつの間に…」





628: 書いちゃっていいのかな 2013/12/08 02:42:38 ID:hkrYzrY60


P「いや、大丈夫だ。」

P「むしろ目が覚めた思いだ……………ありがとう貴音。処遇なんて…何もするわけがないだろう」

貴音「あなた様…!」

貴音「では、では、病院に行って下さい、お願いします。」

P「…しかし貴音の稽古が………」

貴音「今大事なのはわたくしの稽古ではありません。あなた様の身です。」

貴音「それに舞台稽古は1人でも鍛錬することが出来ますゆえ、何も心配なさらずに……どうか…」

P「いや、それに病院の待ち時間もな…この時間だし混み始めるだろう…他にも仕事がまだあるんだ」




632: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/08 02:43:29 ID:hkrYzrY60


真美「………もう、兄ちゃん!いい加減にして!」

真美「病院の待ち時間なんてパパのとこに行けば大丈夫!パパにすぐ見て貰えるように頼んどくからすぐ行く!ほら!」

小鳥「プロデューサーさん、雑務は私が引き受けますのでしっかり診察を受けて来て下さい」ズイッ




635: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/08 02:44:13 ID:hkrYzrY60


P「…………」

P「ふう、わかりました。みんなの心配には参った」

P「…………」

P「そうだな、家族だもんな………心配もするか…」

P「それじゃあ、ちょっと行ってくるよ、真美の病院ってXX町のでっかいとこだよな?」

真美「うんそうだよ!パパには連絡しておくから双海真美の名前出してくれれば大丈夫!」

P「すまん、真美、恩に切る」




637: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/08 02:45:27 ID:hkrYzrY60


美希「…………」

P「美希、さっきは怒鳴ってすまなかった。おにぎり食べてくれたか?アイドルは体が資本だぞ?」

美希「……!…うん、うんハニー!ハニーのおにぎり美味しかったの!たらこと醤油とマヨがばっちりって感じだったの!」

美希「…それとお仕事行かなくてごめんなさい……美希と真美でぜんしんぜんれーで謝ってくるからハニーはこっちのことは気にせず全力で治してきて!」

P「……ああ」フフッ

P「…了解。行ってくる」ガチャ





642: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/08 02:46:44 ID:hkrYzrY60


P「はい、XX町の○○病院までお願いします」

P「…………」

P「……(あれだけ心配されてたんだな俺って)」

P「(…なんかじーんと来た)」




644: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/08 02:47:45 ID:hkrYzrY60


P「(……………)」



P「(………けど)」

P「(……仕事に関しては俺は間違ったことは言ってない……!)」




648: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/08 02:49:28 ID:hkrYzrY60


P「(…貴音の稽古はともかく、美希と真美の仕事の欠席はありえない。)」

P「(無断か断りを入れたのかはわからないが美希真美ほどの代役が簡単に務まるような奴がそうそういるはずがない)」

P「(………○○ビルの興行は大失敗だろう……割と大きなイベントだ、どれだけ責任を取らされる人が出るか)」

P「(あそこのイベントは……X○さんか…信用ガタ落ちだな……せっかくかなり仲良くなれてたのに…………ということは雪歩春香のあの仕事も恐らく白紙になるか……竜宮に紹介したあれもかな…)」




652: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/08 02:51:09 ID:hkrYzrY60


P「(かなりの大金も掛かってただろうしあいつらが謝って済む問題じゃないな………当分謝罪巡りだな…)」

P「(みんなこれだけ忙しくなってきたのに代役も立てない欠席はまだ一回目だ。実際今回はそこまで大きくならずになんとかなるとは思う)」



P「(ただ2度はない。)」


P「(これからはこれまで以上に誠意を見せて頑張らねば……!)」





745: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/08 13:23:42 ID:hkrYzrY60


運転手「着きましたよー、840円ね」

P「はい、ありがとうございます。765プロで領収書下さい」

P「(近くて助かった、これならすぐ仕事に戻れるな)」テクテク

P「………」ウィーン

P「すみません、765プロの者ですが、双海真美から連絡は来てますでしょうか」

「あー、はい来てますよ。こちらへどうぞ」

P「申し訳ない。ありがとうございます。」




750: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/08 13:32:49 ID:hkrYzrY60


双海父「こんにちはあなたがPさんですね。いつも真美と亜美がお世話になっております」

P「す、すみません。挨拶が遅れてしまって。765プロのPです。いつも双海真美さん、双海亜美さんにはお世話になっております。本来ならこういう場ではなく正式にご挨拶を申し上げるべきなのですが…」

双海父「あっはっは、構いませんよ、それにそんなに畏まらないで下さい。家ではいつも兄ちゃんが兄ちゃんがと2人が言っていますよ」ケラケラ

双海父「2人の様子から芸能界でも765プロに入ることが出来て良かったとよく家内と話しているんですよ」

P「きょ、恐縮です」

双海父「おっとすみません、お時間が無いのでしたね。さっそく診察していきましょう」

双海「腕と…頭でしたか」

P「はい、車の追突事故で…腕と頭をハンドルに」

双海「わかりました。先にCTスキャンを撮って、その待ち時間に腕を診ていきましょう。こちらへどうぞ」




752: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/08 13:41:41 ID:hkrYzrY60


双海父「うーん、頭の方は特に異常はないみたいですね。腕の方も軽い捻挫だ」

双海父「念のため数日は様子を見ますが大丈夫でしょう。しかし場所が場所だけに出来る限り安静にお願いしますよ」

P「はいっ、良かった……(これでまだ…)」

双海父「次のお休みにでもまた見せに来て下さい。それと」

双海父「手がかかる娘達ですがこれからもよろしくお願いします」ガバッ

P「あ、頭を上げて下さい!2人を見ていくのは当たり前です!事務所全力体制で見ていきますし見てますので!もちろんこれまで通り微力ながら全力で私もサポートしていきますから!」




766: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/08 13:52:54 ID:hkrYzrY60


___タクシー内17:00

P「(うん、時間も1時間弱くらいか…貴音の稽古分が空いたから少し余裕があるな)」グー

P「(おっと、そういや朝から何も食ってなかった。おにぎりでも買ってくか、コンビニによる時間も出来たし)」

P「(しかしまあなんともなくて良かった、腕の方は包帯は湿布と包帯は巻かれたけど1週間もすれば完治するらしいし、頭も問題無し)」

P「(なんだやっぱり病院なんて行かなくて良かったんじゃないか)」

P「(………いやいやあいつらのせっかくの好意だ、こういう風に考えるのはまずい…)」

P「(しかし真美達のお父さん、いいお父さんって感じだったな。あれは奔放で愛される子が育つ筈だよ)」フフッ

P「(でも最後の真剣な眼差しとお辞儀……やっぱり人に任せてはおけなくなっちゃったな…はは)」




770: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/08 14:10:59 ID:hkrYzrY60


P「お疲れ様です」ガチャ

小鳥「プロデュサーさん!大丈夫でしたか!?」

P「えっ、は、はい!大丈夫でしたよ。腕は軽い捻挫でだいたい一週間かからずに治るそうです、頭もスキャンしたけど問題無し」

小鳥「あー…良かった…………」

小鳥「あっ………お茶注いできますね!」テレッ

小鳥「…………」

P「…………」

P「あっ、そういえば美希と真美、貴音はちゃんと仕事行きましたか?」

小鳥「はいどうぞ」コトッ

小鳥「美希ちゃん真美ちゃんはあの後すぐに現場に向かいました。貴音ちゃんも1人でスタジオ稽古に。それと事務所から簡易の謝罪を送っておきましたので後日正式なものを……申し訳ないですがお願いします」

P「あーいえ、○×さんには初めから謝りに行く予定でしたので気になさらずに…」ズズッ

小鳥「あと△□プロから合同ロケの企画書の催促が…締め切りは3日後のはずだったのに…」

P「あー、わかりました。よくあることですよ。すぐに仕上げます。」モグモグ

P「しかし貴音の分時間が空いたとは言え謝罪分、と抗議文への返答、残りの企画書とまだまだやることがありますね。頑張りがいがありますよ、はは」

小鳥「そうですよー。プロデュサーさんがいなくちゃこの事務所は回らないんですから」フフッ







794: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/08 15:08:18 ID:hkrYzrY60


____01:30事務所

P「(よしっこれで今日の仕事も後企画書2本で終わりだー)」カタカタ

P「(みんなの送迎がタクシーだったのと買い物を音無さんが引き受けてくれたから何時もよりも全然時間に余裕はあったんだが)」カタカタタッーン

P「(利き手じゃないとは言え片手が使えないのが予想以上に引きずったな…)」カタカタ

P「(しかし早く腕が治らないと運転出来んからタクシー代の出費がなぁ…事務所が持つとは言え10人以上のタクシー代が一気に連日くるのは痛すぎる出費だろう)」カタカタ

P「(それにみんなにプロデューサーと話しながら帰りたいって言われちゃうとな……俺も送迎でアイドルの調子と状況を結構判断してたし)」グー

P「(おっ、また腹が鳴ってる…でもコンビニに行く時間もないし、そこまで食欲があるわけでもないしなぁ、今日は…おにぎり2個とカロリーメイト2箱か……うんカロリーは十分とれてるだろ。面倒いし明日の朝でいいや)」カタカタ




801: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/08 15:22:19 ID:hkrYzrY60


____04:30事務所

ピピピピップロデューサーサーンオキテクダサイッアマミハルカデスヨー

P「……ん、んー、」ポチ

P「……春香…………日曜」

P「んあー……4時半か……、昨日の残りやんなきゃ…」

P「2時間は寝れたし…いつも通り昼飯を仮眠に当てりゃあいけるな…」

P「んっ、んー…」ゴキッゴキッ

P「よし、やるか」ポチッ

P「(朝飯は……コンビニ面倒いな…………どん兵衛があったはず)」カタカタ

P「(送迎の時にカロリーメイトを……)」カタカタ

P「(あっ、今日は送迎ないのか。車が帰ってくるのも明日だし)」カタカタ

P「(なら企画書挙げる時間と謝罪巡りの時間が出来るな………不幸中の幸いとはこのことだな)」カタカタ




808: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/08 15:35:34 ID:hkrYzrY60


____7:00事務所

社長「おはよう!」ガチャ

P「あっ社長!おはようございます!」

社長「うんうん、昨日は大丈夫だったかね?」

P「はい、幸い軽い捻挫が出来たくらいでした」

P「昨日は美希と真美の件で動き回って下さりありがとうございました」

社長「いやいや、それは別に構わないが。そもそもの事故は君の不注意もあったのだろう?これからはもっと集中して仕事に取り組んでくれたまえ。しっかりしてくれよ765プロの敏腕プロデューサー殿!」




817: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/08 15:45:39 ID:hkrYzrY60


P「はい!申し訳ありませんでした!」

社長「…それでなんだがね。保険が多少おりたものの車の修理代とそれ以上に関係各所への手回しでね……ちょっと入り用なんだ」

社長「不注意への処分という意味も含めて次回の俸給はないものと思ってくれたまえ。すまないね」

P「…………え。………あっ、はいわかりました。本当に申し訳ありませんでした」

社長「あともちろん真美君と美希君もね、次回の給与を2割カットだ。他みんなに同じことをさせてはならないという戒めも込めてね。これは昨日彼女達に伝えておいた」

社長「…話はこんなところかな。では今日も挨拶に回ってくる。何かあったら連絡してくれたまえ。それじゃあ」

P「はい、ありがとうございました!」






P「……………はは」




826: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/08 15:54:39 ID:E0WiI4dW0


黒井「高木ィ…貴様、鬼か!」




835: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/08 16:05:41 ID:hkrYzrY60


P「はは………」

P「事故には俺にも原因があった………それは事実だ」ブツブツ

P「しかしその後のイベント欠席は俺に責任があるか?」ブツブツ

P「プロとして行動してくれれば……」ブツブツ

P「………いや、そもそもの事故があれだけで済んだのが奇跡か…」

P「もっと大ごとになって美希真美どころじゃない765プロの大スキャンダルになってたかもしれない…」

P「むしろこれは幸運な方だ、幸運な方だ、幸運な……」

P「ははっ、ボーナスだってどうせ使わないんだ。別にどうだっていいじゃないか、むしろ仕事に集中出来るってもんだ」

P「…そうだな2度とこんなことを起こさないように……集中……集中………集中するんだ」






846: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/08 16:17:18 ID:hkrYzrY60


_____10日後

P「(この一週間は本当に謝罪巡りだったな。いつでもどこでも謝罪&謝罪。……でもなんとかX○さんも態度を柔らかくしてくれるようになってきた)」カタカタ

P「(春香と雪歩の仕事はポシャらずに済みそうだ…)」カタカタ

P「(美希と真美も反省して一層仕事に取り組んでるし…うん、いい流れが来てるな)」




847: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/08 16:17:34 ID:E0WiI4dW0


社長「雪歩君・・・例の大御所がホテルの最上階で待機してるから・・・後は頼んだよ」
とか平気でいいそう




848: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/08 16:23:48 ID:hkrYzrY60


P「(しかし、左腕の治りが遅いな、まだ少し痛む)」カタカタ

P「(一週間経ったら治るって言ってたのに)」カタカタ

P「(まあもう運転にも支障はないし問題はないんだが)」カタカタ

P「(ふう、一本終わりっと)」フゥー

小鳥「プロデューサーさん一息つきましたか?」

P「あ、はいちょうどたった今一本終わりました。そろそろ雪歩を迎えに行く時間ですね」

小鳥「その、プロデューサーさん、なんだかお顔の色があまり良くないような…」

P「え、そうですかね?まあ昨日はあまり寝てなかったし、そのせいかな」

小鳥「プロデューサーさん、最近ちゃんと食べてますか?事務所ではカップラーメンとカロリーメイトばかり食べてるように見えるんですが…」

P「はは、大丈夫、ちゃんと食べてますよ。今日もおにぎりとサンドイッチを食べましたし」




862: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/08 16:37:01 ID:E0WiI4dW0


P「すみません…食う暇ないんで…」




864: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/08 16:40:32 ID:hkrYzrY60


___5日後

P「(うーん、昨日は貴音とラーメン屋行っちゃったから時間があんまりないな…でもラーメンで栄養が大量に摂取出来たとおもえば……)」カタカタ

P「……………」カタカタ



やよい「うっうー!今日はボーナスの日ですー!」

春香「あ、そうだったねやよいー。今回はいくら貰えるのかなー。楽しみ!」

真「うんうん!僕ここ半年はすっごい頑張ったからいっぱい貰えてるはず!うわーどんくらいだろー!」

響「自分もいーっぱい大きな仕事こなしたし沢山貰える自信があるぞ!貴音とも主演女優にいっぱいなってるからすごい額になるんじゃないかって昨日話してたんだー」




869: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/08 16:46:42 ID:hkrYzrY60


やよい「はわー、確かに貴音さんは凄そうですー。」

春香「うんうん、あと美希もCMクイーンだし、真美も真美が雑誌に載ってない日はないってくらいだったから凄そうだね!」

響「でもでも!みんなで撮ったCMも仕事もいっぱいあるしみんな凄い貰えると思うぞ!」

やよい「わたし今日はお家で焼肉パーティをするんですー!みんな楽しみに待ってるだろうなー」

真「あーどうしようかなー、何買っちゃおうかなー。フリフリな感じの服屋さん巡りしたいなぁ、ちょっと大人っぽくブランドのフリフリとか着てみたいんだよなー。春香今度オススメのとこ連れてってよ!」

春香「うん、いいよ!今度みんなで服買いに行こっか!スタッフさんが進めてくれたブランドでいいのがあるんだー。」





903: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/08 17:03:41 ID:hkrYzrY60


春香「あっ、そういえばプロデューサーさんはどのくらい貰えるんだろうね」

響「かなり頑張ってたし凄い貰えるんじゃないか?」

真「うーん、でもボーナスってわからないなあ。僕達よりも貰えてるのかな?」

春香響やよい「「「うーん」」」

春香「……プロデューサーさーん」




908: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/08 17:14:51 ID:hkrYzrY60


春香「プロデューサーさんって今期のボーナ「無しだ」」

春香「えっ?」

P「だから0だと言っている」

春香「えっえっ、なんでですか?」

P「この前の事故の件で俺の俸給は無しになった。それが理由だ」

春香「あっ………でもそんなのおかしいじゃないですか!プロデューサーさんが頑張ってるのはみんな知ってるのに!私社長に言ってきます!」

P「やめろ!」

「「「」」」ビクッ

P「あ………怒鳴ってすまなかった……」

P「あれは俺の不注意だ……社長も俺も納得している」

P「だからこの件はもう無しだ。」カタカタ




910: >>906まだどんくらいかかるかわからん 2013/12/08 17:19:09 ID:hkrYzrY60


真「あ、あはは…じゃあ!僕が今度ボーナスでなんでも奢りますよ!何か美味しいもの食べに行きましょう!」

響「あっ、ずるいぞ真ー!自分も奢るぞプロデューサー!何でも言ってよ!」

やよい「うう…わたしもプロデューサーにいつもお世話になってるしご馳走します!」

春香「………はいはーい!この天海春香ちゃんも奢っちゃいます!プロデューサーさん私に何でも言って下さい!」






923: >>920んじゃその時に適当に建てる 2013/12/08 17:38:25 ID:hkrYzrY60


P「…………」ドロリ

P「……あ、ああ。はは、ありがとう」ドロリドロリ

P「いやー、ボーナス0だからな、これからどうやって過ごそうかと心配だったんだ」ドロリドロリ

P「みんなが、奢って、くれるんならすごい、助かる」ドロリドロリ

P「ありがとう……」ギリギリ

真「い、いやー別にいいんですよ!みんなプロデューサーにはお世話になってますし!」テレッ

響「そうだぞ!全くしょうがないプロデューサーだなぁ!仕方ないから自分がなんでも好きなもの食べさせてあげるぞ!」テレッ

春香「プロデューサーさんは何が食べたいですかー?」テレッ

キャイキャイッ




935: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/08 17:49:24 ID:hkrYzrY60


____01:30事務所

P「俺が、悪いっていうのか……」ブツブツ

P「あいつらの善意を素直に受けられない俺が」ドロリ

P「なんで一番働いている俺が1円も貰えなくて」ブツブツ

P「あいつらが莫大な額貰えるんだ」ドロリドロリ

P「金なんか使う暇もない、飯も1日数百円、年に一月も帰ればいい方な我が家、家賃も安いものだ、そんなだから光熱費もごくごくわずか、趣味も行けない、彼女もいない、風俗も行かない、そもそも金の使い道がない」ドロリドロリ

P「だけど…なのに…どうして…」ドロリドロリ

P「なんで…………」ドロ





バタッ




944: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/08 18:01:01 ID:hkrYzrY60


ピーポーピーポー


小鳥「はい、はい、そうです。私が出社した時に倒れていたので…はい、正確にどのくらい倒れていたかは…はい、今は○△病院へ…」

小鳥「いえ、救急車の方は過労じゃないかと言っていたのですが……最近のプロデューサーさんの様子からは………はい、まだ容態はなんとも…」

小鳥「はい、さっき取次ぎが終わったので今から私がプロデューサーさんのところへ向かいます……はい、ではまた病院で…失礼します社長」プツッツーツー

小鳥「まだみんな来てない時間である意味助かったわね。来てたら収集がつかなくなってたわ…」

小鳥「……急がなきゃ」ガチャ




949: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/08 18:08:19 ID:hkrYzrY60


小鳥「あ、社長……」

高木「うん、彼の容態はどうだね」

小鳥「はい、まだずっと眠ったままで……お医者さんによると過労はもちろんなんですが、血の数値からストレスもかなり溜まっていての結果だろうと……」

高木「そうか……」

高木「………しかし困ったね、先日に引き続きすぐまたこれか…」

高木「彼の企画書がないとみんなの仕事が回らない」

高木「送迎、インタビューなんかはアイドル達に任せられるとしてもこればっかりはね…」




955: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/08 18:15:00 ID:hkrYzrY60


高木「代わりがいないというのに何をやっているんだ彼は…自分の状態管理もプロの仕事のうちだろう」

小鳥「そんな言い方……!プロデューサーさんがみんなのために負担を引き受けてくれてたんですよ!」

高木「おっと……すまない」

高木「………」

高木「私は今から当分のスケジュールの調整と彼の持ってる企画書関連を調べてくる」

高木「彼がすぐ治ってくれれば問題ないが…」

高木「………」

高木「代替案も考えておかないとな…」

小鳥「そんな……!プロデューサーさんは
……!」

高木「しかし彼一人の問題ではない、アイドル達9人の今後の芸能界人生がかかっているんだ。…もちろん我々の人生もね」

高木「クリアしなければならない課題はクリアしていかなければ彼女らが路頭に迷ってしまう。それだけは避けなければならない。わかるね?」

小鳥「……………」

小鳥「…………うっ」

高木「…ふう、では行ってくる。彼が起きたら容態を伝えてくれたまえ」




964: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/08 18:22:39 ID:hkrYzrY60


小鳥「………」グスッ

小鳥「……!」

小鳥「プ、プロデューサーさん!起きてらっしゃったんですか!?」

P「は、はい」ハハ

小鳥「もしかして……今の話を……」

P「ま、まあはい」

P「で、でもですね!社長は何一つ間違ったことを言っていないし、プロとして自分の体調管理くらい…!」

P「そういえばこの前真美と美希に同じことをどやしつけたなぁ……」

P「……それに今全力で走り続けないと彼女達の頑張りが無駄になる。なのに俺は何をやっているんだ。彼女達をサポートするのが俺の仕事なのに」ドンッ

P「……………あれ………?」

小鳥「プ、プロデューサーさん?どうかしたんですか?」




966: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/08 18:24:35 ID:hkrYzrY60


P「…………」ドンッドンッ

P「あれ………?」ドンッ

小鳥「プロデューサーさん!やめてください!なんでご自分の足をそんなに叩くんですか!?安静にしてて下さい!」




969: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/08 18:26:38 ID:hkrYzrY60


P「……………ない…」

小鳥「………」

P「痛く………ない………」




975: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/08 18:29:13 ID:hkrYzrY60


P「…………足の…感覚が………」ドンッ…

小鳥「…………そんな……まさか……」

P「………はは、これ………全然、痛くないんです」ドンッ…




981: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/08 18:33:44 ID:hkrYzrY60


「そうですか、多分ストレスで血の巡りが悪くなって運悪く脳の一部で詰まった時に意識を失ってしまったのが原因ですね」

「大変申し上げにくいのですが、下半身麻痺ということになりますね。」

「いえ、期間は正確にはわかりませんが…まあ元のように歩ける状態に戻るということは基本的にはないと、そういう風にお考え下さい」

「ご本人にはあなたから?私共からでもよろしいですがどうしましょうか」

「ええ、わかりました。ではそれで」






17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/08 18:49:36 ID:hkrYzrY60


___3日後病院

P「(……俺の足は結構絶望的らしい)」

P「(………音無さんが言ってくれた)」

P「(あんまり悲痛に泣きながら説明してくれるもんだから)」

P「(ああ、これは本当に足が動かないんだなって)」

P「(すごいすんなり受け入れられてしまった)」




20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/08 18:52:25 ID:hkrYzrY60


P「(昨日と今日はすごかったな)」

P「(アイドル達みんなが仕事の空きに5分でも10分でも駆けつけてくれて)」

P「(さすがトップアイドルって感じだ、みんな忙しい)」

P「(挙句竜宮や律子まで来てくれて)」

P「(日本でここまでお見舞い人が豪華な奴って俺くらいじゃないか?……なんて)」




25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/08 18:56:09 ID:hkrYzrY60


P「(しかし、春香も美希も、千早も真美もやよいも真も雪歩も響も貴音まで)」

P「(みーんな大泣きして病室に入ってくるんだもんなぁ)」

P「(はは、大袈裟だよ)」

P「(挙句みんながみんな俺に謝ってきて)」

P「(謝るのはこっちの方だって言うのに…)」




36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/08 19:01:46 ID:hkrYzrY60


P「(でもまあ)」

P「(入院してるおかげですげー寝れたし、病院食も美味いし)」

P「(なんでこんな美味いのにみんな病院食を嫌がるんだろうな、食ってるともりもり生きてくって感じ)」

P「…………」

P「(それに上半身は支障ないから企画書なんかの仕事も出来る)」

P「(さっそく大事なものをいくつか謝られながら渡されちゃったぜ)」

P「(まあ、寝る以外やることもないし、頼られてるみたいで嬉しいんだが)」




46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/08 19:08:43 ID:hkrYzrY60


P「(あー………超久々にゆっくりしてるな)」

P「(みんな頑張ってるのにいかんな)」

P「(そう言えば社長だけあれからまだ来てない)」

P「(音無さん曰く俺の代わりに顔を繋ぎまくってくれてるらしい)」

P「(今後の765全員分の負担のことも考えてくれてるとか)」

P「(んっ、なんか今回の件はあったけど765プロとして強くなって団結していってるって実感するな)」

P「(俺も早く現場に復帰しないと)」




68: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/08 19:27:23 ID:hkrYzrY60


___1年後

P「(あれから…)」

P「(765プロとアイドルの負担を無くすためプロデューサーが新しく6人入った)」

P「(はじめは取次ぎや顔を繋ぐことやいきなりトップクラスに忙しい事務所での仕事という慣れない環境の中で失敗も多々あったが)」

P「(それでもみんなでそんな壁を乗り越え、健全でいわゆるホワイトな社内環境を作っていった)」

P「(おかげで今は仕事の過負荷もなく、順風満帆で回っているらしい)」




81: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/08 19:43:53 ID:hkrYzrY60


P「(アイドル達はと言うと)」

P「(はじめの数ヶ月は甲斐甲斐しく仕事の合間に顔を見せてくれ)」

P「(メールなんかでの連絡もまめにとっていたが)」

P「(ここ数ヶ月は月に2回か3回くればいい方って感じで)」

P「(テレビの中のあいつらと会う方がよっぽど多い)」




86: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/08 19:48:11 ID:hkrYzrY60


P「(春香がみんなに『お疲れ様!慰安旅行!』に行こう!と言ってくれたが」

P「(俺がこの足だ)」

P「(現実的に無理、ということになって)」

P「(その辺りからかな…急激にみんなとの距離が空いた)」

P「(みんな現実というか、なにか実感のようなものを…持ってしまったのだろう)」




99: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/08 19:56:52 ID:hkrYzrY60


P「(そして俺はというと)」

P「(なんとか労災保険もおり、それプラス社長からの個人的な詫び、と言うことでかなりの期間余裕で暮らして行けるだけのお金を得られた)」


P「(仕事の方はと言うと、はじめのうちは引継ぎに継ぐ引継ぎで忙しかったが)」

P「(今は新しいプロデューサー達が全てこなしてくれていてほぼ仕事は無い)」




101: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/08 19:57:46 ID:hkrYzrY60


P「(なんでもテレビ局や雑誌なんかのお偉いさんが、顔も知らないプロデューサーなんかと仕事は出来ない、と言っているとのことで)」

P「(俺に仕事を任せられなくなってしまったそうだ)」

P「(ま、新しく顔作りも出来なくなったんだ…当たり前だな)」




113: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/08 20:02:47 ID:hkrYzrY60


P「(もちろん今までの顔馴染みの方達もいたが、足も使えず局にもスタジオにも入れない俺とは…当然ながら疎遠になったり、他のプロデューサーへ引継ぎをしたりで)」

P「(そちらの方からも俺への仕事は無くなってしまった)」

P「(なんとかお情けで事務所に籍は置いて貰っていたが、それも3ヶ月後には円満解雇ということになるらしい)」




120: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/08 20:11:21 ID:hkrYzrY60


P「…………」

P「ははは!!」

P「これで…これで…あの頃の俺が望んでた暇と十分な金を手に入れられた!」

P「これから何でも出来るぞ!趣味の旅行も!色んな豪華料理を食べることも!車も!バイクも!風俗だって行き放題だ!」

P「時間はたっぷりあるんだ!色んなところへ行って!色んな女を抱きまくってやる!あっはっは!」




138: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/08 20:21:54 ID:hkrYzrY60


P「………………」

P「………………」

P「………………」

P「………………」




142: 多分次ラスト 2013/12/08 20:25:23 ID:hkrYzrY60


P「………………」

P「………ふざけんなよ!!」

P「俺が!俺が!お前らの為に必死になって働いたのは!!」

P「お前らが幸せになるためじゃねえ!!」

P「俺と!お前らで!一緒に……!約束した………最高の……未来を歩く為に………その夢のために………頑張って来たんだ…………!」

P「………なのになんで….!」

P「お前らだけ………」

P「………別の奴らと……」




162: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/08 20:37:24 ID:hkrYzrY60


____765プロ新本社

小鳥「えっ、元プロデューサーさんが病院から失踪…!?」

ザワザワ

小鳥「でもあの足で……一体どこに…」

小鳥「はい、はい、通帳と手近な服だけ持って……はい、わかりました、みんなに一応周知しておきます」ガチャ

真美「兄ちゃんどっかいっちゃったの?心配だねー」

雪歩「元プロデューサー大丈夫なんでしょうかぁ…」

美希「プロデューサーさん昔からこーゆーむてっぽーなところがあるの!美希的には早く見つかって欲しいって思うな」

千早「プロデューサー………」ギュッ

春香「…………でも、まあ。大丈夫だよあの人なら。昔から生命力の塊!って感じだったし」

アハハダヨネーソンナカンジー……!


アッソウソウトコロデサー……!





おわり




187: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/08 20:43:14 ID:hkrYzrY60


えーこれにて終わりですw

みんないかがだったでしょーかぁー!w
僕的には書きたいことを1から10まで書けたつもりなんですけど…タハハ

そもそも最初から話しの流れは決めてて~うっつーな感じなプロデューサーを!!責めてみたいなぁって思ってて!キャー
それを皆様のおかげでこのように形にして出すことが出来ました!本当に感謝感謝です!ぺこり

それでは最後に登場人物の皆にお礼の挨拶をお願いします!!わーパチパチ

春香「みなさん?どうでしたか?天海春香です!わたしなりにメインヒロインとしてみなさんを魅了することが出来たんじゃないかと!そう思います!」

美希「あはっ☆美希なの!やっぱりハニーになるような男のヒトってーいつでも美希を守ってくれるようなスーパーマンじゃないとって思うな!じゃ画面の前のハニー達!まったね~おにぎりおいしいのー!」

やよい「うっうー!みなさーんこーんにーちわー!もやし美味しいです~!でも最近は雪国もやしじゃないと口が受け付けないかなーって。これが大人になるってことなんだと思います!うっうー!」

伊織「にひひっ!みんなこの水瀬伊織ちゃんの活躍は見てくれた?やっぱり溢れ出る高貴なオーラは隠せないのよねっ!ねっみんなもそう思うでしょ?作中でもわかるように私はスキャンダルとは無縁だから安心してね!にひひっ」

雪歩「どうもぉ、おぎわら雪歩ですぅ…ふぇぇインタビュアーが男の人だとインタビューなんて出来ませーん!穴掘って埋まってますぅ~!」

響「はいさーい!我那覇響だぞ!みんな自分の活躍は見てくれたぞ?やっぱり自分天才だから一番みんなを魅了しちゃったのは自分だったぞ?」






191: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/08 20:43:45 ID:hkrYzrY60


真美「はーい兄C、姉C達~、真美のスーパープリチーなとこ、見てくれた?真美が一番可愛かったしょ?もう、そんなの人命の利器って感じで当たり前っしょ~」

貴音「皆様、四条貴音です。あの時プロデューサーを叩いてしまったのはわたくしも驚きでした。自分でも抑えられない感情と言うものがあるのですね。あの感情がどこからくるものなのか、わたくしには未だわかりかねますが…」

真「へへーみんなありがとう!へへー、次出る時はフリフリの衣装の可愛い真で出たいなって思うよへへー」

千早「くっ、如月千早ですくっ、私の活躍は他の人ほどじゃないとは思いますがそれでも私なりに精一杯頑張りました。くっ」

あずさ「あら~ばいんばいーんあら~」

僕「こんなもんでみんなのお礼は終わったかな?それじゃあみなさんありがとう!またいつか!」


小鳥「こっ、こらぁー!私を忘れてるピヨぉーーー!」

真のおわりのおわり









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