1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/11/07 19:22:58 ID:dtA1mYPF0


ワカメ「そうとしか思えないわ」

マスオ「でもねワカメちゃん、僕はもう戦えないんだよ」

ワカメ「本当なの?」

サザエ「本当よ、マスオさんの右腕はもう動かないのよ」

波平「大丈夫だよマスオくん、わしが君の右腕の代わりをするよ」

マスオ「お義父さん」

フネ「ほらほら、早く行かないと魔界の門から次の亡者達が這い出してきますよ」

マスオ「じゃあ僕は戦うよー、なんかヤル気になってきた」

ワカメ「マスオさんそのいきよ」




引用元:マスオ「死んだカツオくんの魂が僕をここに導いたとでも言うのかい?」

4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/11/07 19:33:39 ID:dtA1mYPF0


サザエ「魔界の門が再び開いたみたいね」

波平「さぁマスオくん、亡者どもが沸いてくるぞ」

マスオ「お義父さん気をつけてくださいね」

波平「わしも若い頃はかなりのもんだったんだぞ」

フネ「もう年なんですから程ほどにしないと痛い目を見ますよ」

ワカメ「出てきたわ!」

???「デスー」

サザエ「この声はまさか」

タラオ「楽しいデスー」

マスオ「何だタラちゃんじゃないか、死体が無いと思ったら亡者の仲間入りになってたのか」

サザエ「しょうがないわね、マスオさんタラちゃんを粉々にして永遠の苦しみから解放してあげて」

マスオ「まかせてよサザエ」




9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/11/07 19:52:26 ID:dtA1mYPF0


ワカメ「凄いわねマスオ兄さん、右腕が動かないなんて嘘みたい」

波平「わしもがんばっとるんだぞ!」

マスオ「ここまで細切れにしたらタラちゃんは二度と再生しないだろ」

サザエ「マスオさんちょっと」

マスオ「どうしたんだい?」

サザエ「背中をパックリ斬られてるわよ」

マスオ「気づかなかったな、さすが僕達の子供だけあるね」

サザエ「でもこの傷動物の爪みたいね」

タマ「ニャー」

ワカメ「マスオ兄さんうしろ!」

タマ「フニャー!」

フネ「おやまぁ、亡者になったタマにワカメの頭を砕かれてしまいましたね」

サザエ「これは困ったわぁ」

波平「こらバカモーン!」

フネ「お父さん、ちゃんと頭から踏み潰してくださいね、頭の核を先に破壊しないと再生のスピードが速いままですよ」




15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/11/07 19:58:46 ID:dtA1mYPF0


マスオ「まさかお父さんまでやられるとは」

タマ「ニャー」

フネ「まさかタマに核が二つもあるとは思いもよりませんでしたね」

サザエ「このままじゃやられちゃうわ」

マスオ「だめだ、左腕だけじゃタマの間合いの中に入る事すらできないみたいだ」

タマ「ニャー」

フネ「しかたありませんね、ここは私が引き受けますから二人は早く魔界の門へ入りなさい」

マスオ「すみませんお義母さん」

サザエ「必ず魔界の門を閉じるから安心してね」

フネ「はいはい、私は一足先にあの世で待ってますから必ず成功させてくださいね」




19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/11/07 20:05:39 ID:dtA1mYPF0


マスオ「さすが魔界だけあって空気が淀んで空が暗いなぁ」

サザエ「あれを見てマスオさん」

マスオ「あれが魔界の門を開けていると言う夜者か」

サザエ「あら?あの姿どっかで」

ノリスケ「マスオさん、やっぱりあなたが来ましたか」

マスオ「あれ?ノリスケくんが夜者だったのかい?」

ノリスケ「はい、破壊欲支配欲に支配されて夜祭器を思わず使用してしまいました」

サザエ「ノリスケさんったら野心家だったのね」

ノリスケ「僕も使用するまで気づきませんでしたけどね、まぁここまできたら現世へ出て魔王として君臨しようかなとおもっちゃったりして」

マスオ「ははは、ノリスケくんだめだよ。君をここで止めないとお義父さん、お義母さん、そしてカツオくんに申し訳が立たないよ」

ノリスケ「すみません、僕には僕の生き方があるもので」

マスオ「それじゃそろそろ始めようか」




23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/11/07 20:08:40 ID:dtA1mYPF0


サザエ「マスオさん、このままじゃ殺されるんじゃない?」

マスオ「うーん、ノリスケくんがここまで力の使い方を学んでるとは思わなかったなぁ」

ノリスケ「まだまだ序の口ですよ、それにこの戦いのなかで僕はグングン成長していますよ」

マスオ「悔しいなぁ、右手が動けばなぁ」

ノリスケ「まぁ、運が悪かったと思ってあきらめて死んで下さい。サザエさんは後で僕がタップリ可愛がってあげますから」

サザエ「まっノリスケさんったら」

マスオ「ごめんよサザエ、やはり右腕が動かないとだめだ」

ノリスケ「それじゃとどめです!」

アナゴ「おいおい、そんなに諦めが早くちゃダメじゃないかい」




32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/11/07 20:13:36 ID:dtA1mYPF0


マスオ「アナゴくん、君は人間かい?亡者かい?」

アナゴ「どっちに見えるかい?」

サザエ「亡者には見えないわね」

マスオ「それじゃアナゴくん助けにきてくれたんだね?」

アナゴ「何を甘ったれた事を言ってるんだいフグ田くん、僕は君を助けにきたんじゃなくて見届けにきたんだ」

ノリスケ「マスオさんの同僚の方ですか?ついでに死んでもらいますから安心してください」

アナゴ「あらよっと」

ノリスケ「あら?」

アナゴ「さぁフグ田くん、この石を右腕に持つんだ」

マスオ「この石はなんだい?」

アナゴ「カツオくんが死ぬ前に見につけていた失われた月の破片さ」

マスオ「ということはこの石にカツオくんの魂が宿ってるっていうのかい?」

アナゴ「さぁーて、僕にはそこまではわからないよ。ただこの石で君の右腕がなおるのはたしかだね」

ノリスケ「ああ、それは困りますね。マスオさんの右腕が治るとさすがに困りますよ」

アナゴ「邪魔はさせないよ、フグ田くんが右腕を治している間は僕が相手になってやるさ」




37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/11/07 20:17:39 ID:dtA1mYPF0


アナゴ「どうしたんだい?魔王になるんじゃなかったのかい?」

ノリスケ「おかしいなぁ、どうしてこの人に追いつけないんだろう」

アナゴ「君は闇の力に手を出してしまったために、心で相手を見る事ができなくなったんだよ」

ノリスケ「心といいますと」

アナゴ「人間が本来持っていた力さ、君はもう人間じゃないからわからないけどね」

ノリスケ「人間か・・・なるほどね」

アナゴ「おいおい、何をたくらんでいるんだい?まぁどうせ君は僕に触れる事はできないけどね」

ノリスケ「おーい、そろそろ出てきてくれないか?」

中島「磯野~!」

アナゴ「これはカツオくんの同級生じゃないか、亡者が一人増えたところで僕に触れることはできないよ。亡者にも僕の動きは見えないんだよ」

中島「野球やろうぜ~!」

アナゴ「これはどういったことなんだ?この子は僕の動きを捉えているぞ」

サザエ「アナゴさん、おそらく中島くんは亡者じゃないのよ」

アナゴ「なるほど、人間を洗脳したってわけか」

ノリスケ「別の事に使おうと思って捕まえていたんだけど、まさかこんな形で役に立つとは思いませんでした。いやー得しましたよ」




42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/11/07 20:22:43 ID:dtA1mYPF0


アナゴ「これはこれは、実にあせるじゃないか」

ノリスケ「中島くんの動きに惑わされて僕の体の一部が地面に根を伸ばしていると気づかなかったみたいですね」

アナゴ「まさかここまで人間の姿を捨てているとは、いやいや君の野心もなかなかのものだね」

ノリスケ「祭器は僕の野心、欲望、本能、むき出しの人間らしさを吸収して力にするんですよ」

アナゴ「だが人間の真の力である心はなくしてしまったけどね」

ノリスケ「面白い人だな、その真の力が今負けたばかりじゃないですか。ちょっとおしゃべりが過ぎましたね」

アナゴ「僕も亡者にするのかい?」

ノリスケ「しませんよ、あなたはとっと危険ですから」

アナゴ「はははは」

ノリスケ「何がおかしいんですか?」

アナゴ「僕よりもっと危険な男が君の後ろにいるからさ」

ノリスケ「え、もう終わったんですか?」

マスオ「うん、どうやら本当にカツオくんの魂がこの石に宿ってたみたいなんだ」

サザエ「さすがカツオね、生きていたらおやつあげたかったわ」

マスオ「アナゴくんご苦労さん、君はそこで休んでいてくれ」




45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/11/07 20:27:02 ID:dtA1mYPF0


ノリスケ「なんですかこの力は?」

マスオ「これは心の力なんだよ」

ノリスケ「右腕が使えるだけでこんなにも違うんですか?」

マスオ「右腕の印は力を司るからね、左腕だけの印と合わせて二倍というわけじゃないんだよ」

ノリスケ「嘘じゃないみたいですね、僕の体感だけで二桁は違いますから」

マスオ「おや、結構君もやるね。僕の力は地だから普通は力を読む事すら普通はできないんだけどね」

ノリスケ「一応魔王を目指していますからね」

サザエ「マスオさん早くして、魔界の門が開ききってしまうわ」

ノリスケ「それじゃこれで最後にしましょう」

マスオ「そうだね、お互いやることがあるみたいだし」

ノリスケ「恨みっこ無しと言う事で」

マスオ「じゃあこの一撃にかけてみようかな」




48: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/11/07 20:30:38 ID:dtA1mYPF0


マスオ「ノリスケくん君は確かに強かったよ」

ノリスケ「・・・・・」

マスオ「僕一人では勝てなかったと思う、カツオくんの力がなければこうやって倒れた敵を見下ろすのは君だったはずさ」

サザエ「マスオさん、こんどは魔界の門が閉じるわ!」

アナゴ「いそぐんだフグ田くん、魔界に取り残されたら大変だぞ」

マスオ「わかったよ今行くよ」

サザエ「急いで、もう魔界の門からみえる現世の光があんなに薄くなってる」

マスオ「言われなくても急いでいるよ」

アナゴ「僕なんかほっといて君達だけでも急ぐんだ」

マスオ「水臭いこと言うなよ、一緒に営業に回った仲じゃないか」

アナゴ「フグ田くん・・・・よし、これが終わったら一杯やろうじゃないか」

マスオ「もちろんだよアナゴくん」




50: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/11/07 20:36:30 ID:dtA1mYPF0


ノリスケ「逃がすもんですか、このままみなさんも道連れです」

マスオ「まだ生きていたのか、魔界にいる以上君の方に分があるね」

ノリスケ「いえ、僕はもうすぐ死にますよ。それほどマスオさんの技は完璧にはいりました」

サザエ「マスオさん、このままじゃみんな魔界に閉じ込められるわ」

ノリスケ「みなさんで魔界で最後のパーティーをしましょうよ」

マスオ「ここまで来たのになぁ、よわったなぁ」

アナゴ「フグ田くん、ここは僕に任せてくれないかい?」

マスオ「アナゴくん大丈夫なのかい?」

アナゴ「ああ、大丈夫だよ。だけどさっき約束した一杯が一緒に飲めなくなるな」

マスオ「まさかアナゴくん死ぬ気なのかい?」

アナゴ「魔界に足を踏み入れたときからその覚悟だよ、ここで死ねれば本望さ」

ノリスケ「何をごちゃごちゃいってるんですか?」

アナゴ「それじゃフグ田くん必ず生き延びてくれよ」

ノリスケ「ちょっと何をするんですか?このままだとあなたも崖の下に落ちますよ?」

アナゴ「そういうつもりなんだよ、君と一緒にスカイダイビングってわけさ」




53: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/11/07 20:40:40 ID:dtA1mYPF0


サザエ「終わったわねマスオさん」

マスオ「そうだね、魔界の門も閉じたし黒い月も消えたからノリスケくんも死んだはずだよ」

サザエ「アナゴさんのおかげね」

マスオ「そうだね、アナゴくんだけじゃないよお義父さん、お義母さん、ワカメちゃん、そしてカツオくんのおかげだよ」

サザエ「そうね、もうみんないないのね」

マスオ「おいおい、何を途方にくれてるんだ?これから僕達がすることはいっぱいあるんだよ?」

サザエ「わかってるわよ、これからが私達の大仕事よ」

マスオ「取り合えずカツオくんの率いていた部隊と合流しよう、そして町の復興だ」

サザエ「町が復興したらどうするの?」

マスオ「そりゃ一杯やるさ」






57: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/11/07 20:42:11 ID:EERKuGtH0


いちおつ、いろいろとクールだったな




61: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/11/07 20:43:12 ID:hDD+PAC20


面白かった、乙







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